モニターアラームについての考察(最終回)
生体アラームに関連するトラブルについて
生体アラームは不整脈や心拍数、SpO2値や呼吸数、血圧値などバイタル情報から発生するアラームです。心拍数が設定した上限値・下限値を超えた場合に頻脈や徐脈のアラームを発生させるもので、きわめて重要な見落としてはいけない情報になります。
しかしながら、元来テクニカルアラームが多発することからモニターがアラームを発動すると、その内容に関わらずアラーム音を消すことに尽力してしまっているように見えることが有ります。勿論その患者さんの状態を把握しての事でしょうから殆ど大勢に影響がないのでしょうが、時折重大な見落としが発生することも事実です。
昨今のモニターメーカーはセントラルモニターでテクニカルアラームが発動しない機能を搭載した機種も出てきています。そのため発生するアラームは生体アラームで、従来のアラームが発生したらアラーム音を止めるという事が出来なくなってきているようです。つまり、アラームが鳴ったから音を止めようという事が出来なくて嫌がおうにも患者さんの状態を確認せざるを得なくなってきたという事です。
モニターの進化により悪習慣を無くそうという試みが出てきているのは素晴らしいことではないでしょうか。
しかしながら、ベッドサイドモニターではこの機能は搭載されてはいないようです。
ナースステーションで使う複数人を監視するセントラルモニターと1人の患者を監視するベッドサイドモニターでは使用する目的が異なるため、ベッドサイドモニターを使用する重症者には小さな変化も見逃すわけにはいかない理由から、テクニカルアラームの重要性を残す必要があるのではないかと考察されます。
コメント
COMMENT