モニターのテクニカルアラームその3

モニターのテクニカルアラームその3

  • 電極はずれ・コード断線
  • 電波切れ・電池切れ
  • 体動による誤解析・筋電図
  • アラームにならないアーチファクト(交流障害・ドリフト)
  • ダブルカウント
  • 心電図の変化による誤解析

5,ダブルカウントについてです

ダブルカウントとは本来の心拍数の倍の心拍数がモニター表示される現象の事を言います。例えば本来の心拍数が60bpmなのに対し120bpmでモニターに表示されている状態でパット見何か変だな?と思える状態です。

心電図をレコーダで記録してみて実際にデボルバーなどで心拍数を計測すると明らかに違うことが分かります。

原因は心拍数の計測はQRS波をカウントしているのですが、このQRSに匹敵するくらいT波の波高が高い場合(テント状T波:高カリウム血症)にモニターのQRS検知レベルに引っかかってしまいカウントすることで1泊当り2回カウントをすることで起こります。

対策としては心電図感度の調整や誘導の変更をすることで外すことができます。

また、機種によってはこの検知レベルをマニュアルで変更できる機種もかつては有りました。

 

  • 心電図の変化による誤解析

これはモニタリング中の心電図が変化したことでモニターの心電図の基準が変わったことで誤解析を起こした状態です。

例えば何かしらの心筋障害(虚血や心筋症等)が有った場合正常なQRS幅だった人が脚ブロックを起こしたことでQRS幅がワイドに拡大したことで、心室性期外収縮のアルゴリズムに引っかかり、心室性期外収縮が連発することで心室頻拍(VT)として解析してしまうなどです。波形はどう見てもVTじゃないのにモニターはVTとして誤解析しアラームを発生しています。

この場合はカルテを確認して以前の心電図と今の心電図変わっていないか確認し、明らかに変わっていた場合はモニターに心電図の再学習をさせます。

これは「ラーニング」「学習」をマニュアルで行える機能で、変化後の心電図を基準とするよう学習させることで解決します。

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