除細動器の取り扱い上の注意点

除細動器の取り扱い上の注意点に関してお伝えいたします。

まず、除細動器を使用するシチュエーションを考えます。
1, 循環器科の心臓カテーテル検査や治療で心室細動が発生した時
2, 救急搬送された患者さんが心室細動を起こした時
3, ICUなどのハイケアユニットで心室細動が発生した時
4, 入院中の患者さんが急変し心室細動を起こした時
等ですよね。
いずれの場面も医師がいる状況または呼べる状況にあります。
では、除細動処置の流れは以下の通りです。

1,モニター上で心室細動を確認、医師から「DC(除細動器)準備」の指示が出る
2,介助者がDCのパドルにゲルを塗布し、出力エネルギー(単相:200J、二相:BTE150J、RLB120J)にまず設定
3,医師がパドルを患者の胸に当てる
4, 医師または介助者がDCの充電ボタンを押す。
5, 医師がDCの放電ボタンを押して除細動
6, 除細動できない場合はエネルギーを上げて3以降を繰り返す。

この様なプロセスで行います。因みに今回は患者さんが成人であることを想定しています。

このプロセスにおいて最も重要なポイントは以下の通りです。

2の除細動ゲルの塗布:この時は塗布するゲルの量はケチらないこと。これはパドルの電極面にムラなくゲルが塗れていることが重要で、ゲルの量が少なく塗りムラが有ると十分な除細動エネルギーを提供できないのに加え患者さんの皮膚に熱傷を作ってしまいます。
5の医師がDCの放電ボタンを押す直前に介助者等は患者から離れます。
もし、患者さんの身体に介助者が触れていると介助者自身が感電してしまい2次災害を起こしてしまいます。大変危険です。
また、特に旧式のDCで有りがちだったのが、医師が放電ボタンを押しても放電できないケースがあることです。

これは、DCに「同期」等いうボタンが有って、4に於いて介助者が充電ボタンを押すときに誤って同期ボタンを押してしまった場合。心室細動では放電できなくなってしまうからです。

そもそもこの同期ボタンとは何なのかですが、一定以上のグレードの除細動器の場合心室細動だけでなく、心房細動を除細動できる機能が付いているものが有ります。この機能こそが同期ボタンの存在で、心房細動は小さなエネルギーを絶対不応期(外部からの刺激に反応しない時期)である心電図のQRS波に同期して電気ショックが落ちる様になっている安全機能です。

ところが、心室細動でこの機能が働くとQRS波が存在しない心室細動では放電ボタンを押しても一向に放電できない状態が続くことになります。この場合はもう1度同期ボタンを押すと機能がキャンセルされるので冷静になって確認する必要があります。

最近のDCではこの事例がそもそも起こらないよう機器側の方で工夫されてきていますのでさほど心配ないと思いますが、旧式の場合は注意が必要です。

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