皆さんはMACTというのを御存じでしょうか?医療分野のMACT (Monitor Alarm Control Team) モニターアラームコントロールチームの略称です。
病院において、患者さんの心電図モニターなどの「アラーム鳴りっぱなし(アラーム疲労)」を防ぎ、真に対処が必要な危険なアラームを見逃さないようにするための多職種チーム活動です。
- 目的: 偽アラーム(機器の不具合や患者の動作で鳴る不要なアラーム)を減らし、医療の安全性を高めつつスタッフの負担を軽減すること。
- メンバー: 医師、看護師、臨床工学技士、理学療法士、事務員などの多職種。
- 活動内容:
- アラームデータの分析と不要なアラームの設定見直し。
- 心電図モニターの適正な装着基準の策定。
- モニターカンファレンスの開催。
関連ページhttps://webview.isho.jp/journal/detail/abs/10.32181/jna.0000002398
このMACTの先駆けとなったのがさいたま市民医療センターと聞いております。
さいたま市民医療センターMACT https://www.scmc.or.jp/character/mact/
発足から既に5年を経過しているらしいですが、まだまだ試行錯誤を繰り返しておられるようです。
こちらでは、院長先生直轄の組織として、事務職を含む他職種で構成され上記の活動を行っています。
モニターのアラームに対してメスを入れてますので、当然アラームの原因が何なのか?に着眼点が行きます。モニターが発するアラームは大きく2つに分かれます。
- 生体アラーム(患者由来:Physiological Alarms)
患者の心拍数や呼吸状態、心電図波形に異常が出た場合に鳴るアラームです。
- 心拍数(HR)アラーム
- 上限アラーム: 心拍数が設定値を超えた(頻脈)。
- 下限アラーム: 心拍数が設定値を下回った(徐脈)。
- 不整脈アラーム(致死性不整脈など)
- 心室細動 (V-fib): 命に関わる危険な波形。
- 心室頻拍 (V-Tach): 危険な心拍の持続。
- 心停止 (Asystole): 心臓の動きが停止。
- 心室期外収縮 (PVC): 早い心拍が連続して発生。
- 呼吸アラーム
- 無呼吸アラーム: 呼吸が一定時間停止した。
- 呼吸数上下限: 呼吸が速すぎる/遅すぎる。
- SpO2(酸素飽和度)アラーム
- 低酸素アラーム: 酸素飽和度が低下した。
- ST変化アラーム
- 心筋虚血の可能性を示す波形変化。
- テクニカルアラーム(機器由来:Technical/System Alarms)
機器の装着不備や通信不良など、生体情報以外の問題で鳴るアラームです。
- 電極外れ・誘導外れ (Lead Off): 電極が身体から剥がれた。
- ノイズ (Artifact): 体動や電極の不備で波形が正常に計測できない。
- 電池切れ・低電圧: テレメータ送信機の電池が消耗。
- 通信異常・電波受信不能: 受信機との通信が途絶えた。
- 電波干渉: 他の機器や異なるチャネルとの混信。
- アラームの重要度による分類
多くの機種では、アラームの危険度に合わせて色や音で通知を区別しています。
- 緊急・最重要 (高優先度): V-fib、心停止など(通常、赤色で点滅)。
- 警告 (中優先度): HR制限超過など(通常、黄色)。
- 通知・メッセージ (低優先度): 電池残量低下など。
※ 医療現場では、これらのアラームが多すぎることで発生する「アラーム疲労(アラーム無視)」が問題視されており、適切な設定と迅速な対応が求められています。
このシリーズで問題視するのは、このテクニカルアラームの内通信異常と電波干渉です。
MACTの活動を通してこの点に目を向ける必要があるのはアンテナ自体が経年劣化することとその他のトラブルを引き起こすもとになり得るからです。当然修繕には費用が掛かります。MACTに事務職が参加しているのはこういったことの防衛策なんですね。
次回からアンテナトラブルに関する記事を挙げていきます。
これからホームページを作成していきたいけれど、どこから考えたらよいのだろう?と迷っていませんか?
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