看護師さんからの申し出で閉塞アラームが鳴りっぱなしなので、閉塞が無いかラインを確認したところ、閉塞している所が全く見つからなかった。機械が壊れているのではないか?という事で色々見させていただきました。
結論は閉塞センサーに薬液が付着して固まり、閉塞センサーを作動させた状態で固定されてしまっていた状態になっていました。
処置として薬液が付着して固まった閉塞センサーを綿棒で清掃。きれいにしたところ閉塞センサーが正常作動したというものです。
こちらの病院様は月1度のサービス提供の病院のため、点検整備に入ったら1か月間は訪問しないためこのような汚れに関するところは放置されやすい環境にあります。
特に汚れやすい輸液ポンプやシリンジポンプは、現場の看護師さんで使用後の機器清掃を実施して頂ければ汚れによる動作不良を防ぐことが可能です。
今回の事例を細かく説明いたします。
輸液ポンプの閉塞センサーというのは輸液ポンプの下流で閉塞が起こった時、薬液が流れないのにポンプが送液するため輸液セットのチューブ内の圧が上がりチューブ自体が膨張します。この膨張によってセンサーに圧力がかかりこれを感知してアラームを発生させます。センサーは指で押すと簡単に前後に動き、バネによって元に戻る構造になっていて、チューブの膨張によってセンサーの可動部が押されて動き閉塞の有無を感知しています。
しかし、このセンサーの可動部が押されっぱなしの状態で固着した薬液によって固定された状態にありましたのでチューブが膨張していなくても膨張している状態と誤認識してしまっていたのです。
よってセンサーの薬液による固着汚れを払拭してやれば問題は即座に解決します。
この他にも汚れが原因で発生するトラブルはどの様な機器でも多々ありますので、使用後の清掃はメンテナンスの基本として肝に銘じておく必要が有ります。
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